【−ミリディア王国・王女と聖女−:シナリオ/第4話:重忠からの手紙】

キャラ名 セリフ・効果音など 状況・セリフの雰囲気など
  (ノック)   
兵士
(he_05) 
セレス様、ミツハ殿が面会を求めています。   
セレス
(se_16)
ミツハ……が?  
セレス
(se_17) 

(どうしよう……。重忠公の件があってから一度も会ってないんだけど)

 
セレス
(se_18)
……判りました、通しなさい。  
兵士
(he_06)
はっ、判りました。  
  (ノック)   
セレス
(se_19) 

ミツハ……。今日はどのような用で来たの? あまり時間が無いから手短にね。

 
ミツハ
(mi_25)
セレス、少し痩せた?  
セレス
(se_20) 
痩せてなんか無いわ。ミツハ、貴女はそんな事を言いに来ただけなの?   
ミツハ
(mi_26)
まさか。私がそれだけの為に貴女に逢いに来たとでも思う?  
セレス
(se_21) 

じゃあ……、何?

 
ミツハ
(mi_27)

まずはこの手紙を読んで欲しいの。

 
  (手紙を取り出す)  

セレス
(se_22)

手紙……?   
ミツハ
(mi_28) 
ええ、重忠公から送られてきた最後の手紙よ。   
セレス
(se_23)
重忠公からの手紙!?
どうしてそんな物を貴女が持っているのよ!?
 
ミツハ
(mi_29)
良いから、読んでみなさいな。  
  (手紙を開く)  
十河重忠
(shi_01)
親愛なるミツハ=ヴァンドルーア殿。私は熊須に囲まれ、最早死を選ぶより他は無い状況へと追い込まれてしまった。
貴公はセレスと親しいと聞いている。だからこそ、貴公に私の最後の願いを託そうと思う。
私の救援には、来て下さるな。
理由は、ワームド帝国の動向である。貴国が私への救援を差し向けた場合、兵の少ないミリディアを帝国は見逃しますまい。
かといって、優しいセレスの事。私が窮地に陥っていながら助けないという事は、彼女には出来ない筈だ。
損な役回りかも知れぬ。だが、これもミリディアを護る為と思うが故である。
『クレフの聖女』よ。迷惑をかけるかも知れぬが、セレスをこれからも助けてやってくれ――。
 
セレス
(se_24) 
こ……、これは……!?   
ミツハ
(mi_30) 

私は貴女に断りも無く、兵を退いてしまった。これはどのような刑にあっても致し方がないと思ってる。
けれど、そうしなければ貴女を護る事が出来なかった。重忠公は、自身の命よりも貴女の命を護り通そうとした。
私も苦渋の決断だったわ。重忠公はとても素晴らしい人物だった……。
その公を助けず、見殺しにした時の事を思い出すと、今でも心が引き裂かれそうになるの……。

長いセリフですので、
取りにくかったら分割しても
構いません。
ミツハ
(mi_31)
許して、セレス……。貴女には私を咎める権利はある、どんな罰でも受けるわ……。  
セレス
(se_25) 
…………っ!   
ミツハ
(mi_32) 
どうしたの、セレス?   
セレス
(se_26) 
ミツハ、ゴメンなさい。私、大きな誤解をしていたわ。
この手紙と、貴女の言葉……。それがなければ、貴女に対する不信感を拭い去る事は出来なかった。
私こそ、謝らなければいけないわ。 
 
ミツハ
(mi_33)
そんな――!仮にも貴女は一国の女王、家臣に対して平伏(へいふく)する必要はないわ。  
セレス
(se_27)
でも! そうでもしないと、私の気持ちが収まらないの! 今までの貴女に対する仕打ちは消えないの!  
セレス
(se_28)
だから……、お願い……。もう一度……友達として、付き合って……? 懇願するような声で。
ミツハ
(mi_34)
……セレス。そんなの、私の中ではとうの昔に消えているわよ。  
セレス
(se_29)
えっ――!?  
ミツハ
(mi_35)
私は、貴女の事を信頼しているんだもの。友達として、人間として貴女を信じているわ。
少し心が離れてしまった時期があったけど、そんな事で私達の心を斬る事は出来ないわ。
私は、そう思っている。
 
セレス
(se_30)

ミツハ……!!

感極まった感じで。
ミツハ
(mi_36) 
えぇっ!? ちょっと、いきなり抱きついてどうしたの?   
セレス
(se_31)
ゴメンなさい……! ゴメンなさい……っ!! 泣きじゃくって。
ミツハ
(mi_37)

……セレス、辛い思いをさせてゴメンね。そして、貴女は一人じゃないわ。私が付いているから……。

小さい子をなだめるような感じで。
セレス
(se_32)
みつ……は……っ!! 泣きじゃくって。
ナレーション
(na_09)
この一件により、セレスとミツハのわだかまりが解ける事となる。
これ以降、ミリディアは挙国一致体制を敷き、ワームド帝国への徹底抗戦を世に唱える事となる。
 

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